アカシア句集
アカシア句集 27 前へ 次へ 影のみを見せて消えたる秋の蝶 令和7年10月 庭の草取りをしようと芝生を見ていたら一瞬蝶の影が 芝生の上を走りました。どんな蝶かと見上げるとすでに蝶はいなくなっていました。 亡くなった親友の魂かともおもいました。 芒ほどやさしき穂なし揺れやまず 令和7年11月生駒市高山の峠道を登っていたら 芒が道端の土手にきれいな白いほを風に揺らしていました。 草の穂はどれも風に柔らかいですが、芒ほどやさしい穂はないだろうと思いました。 見る人の心もやさしくさせる力もあるのでしょう。 水細く音大きくて冬の滝 令和7年12月奈良大和田町の行者の滝を訪ねました。 冬の滝なので水量はすくなく、幅10センチもないほど細い滝でしたが、 あたりが静かな岩場で、滝音は力強いほどでした。 訪れる人のない冬の滝もひとりがんばっているよと言う感じでした。 おのが身に鬼も棲むかと豆を撒く 令和2年2月節分の夜、例年のように家の部屋と玄関風呂場などを豆まきしました。 あとの掃除が大変なので各部屋3粒づつ位にしましたが、 撒いているうちに鬼は部屋にいるのでなく、自分の体内にいるような気もしました。 心臓などの病気を連れてくるのは、その鬼かもしれないと。 瓶酒に少し酔ひつつ梅巡る 令和7年3月近くの追分梅林を訪ねました。 途中で小さい瓶酒を買ったので、まだ少し満開には早いでしたが、 酒をいただきながら広い梅林をゆっくり歩きました。 歩くうちにだんだん気分が良くなり梅はどうでもよくなりました。